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【各話解説(ネタバレ有)】「凍える夢」第十九話

【第十九話「破綻」】

不穏なタイトルですが。

紗柄が雪に対して謎の違和感を覚え始め、それを感じ取った雪とのすれ違いが生じてゆく話です。

 

前半は、わりといいんです。少しだけ己の過去を明かした紗柄に、雪がかけた言葉は、紗柄が長年ずっと誰かに言ってもらいたい言葉でした。紗柄のままでいいんだよということ。親にもかけてもらえなかった言葉を、やっと雪がくれたのです。感無量です。

ただ、それも「私がどんな罪を犯したか知らないから言えるのだ」と素直に受け取れない。自己肯定感の低い紗柄には、雪が眩し過ぎて心を開けないんですな。

ちなみに、過去を語った紗柄ですが、親兄弟を手にかけたとはさすがに言えませんでした。そのあたり、彼女の傷の深さを物語ってます。

雪は雪で、紗柄が身構えてるのを見て、自分にはどうしようもない壁を、紗柄との間に感じてしまいます。

そして、その壁が崩れようもないのは、紗柄の記憶のせいでもあります。麗蘭もそうだったのですが、天陽に触れるとか、黒神や黒巫女の存在を感じた時など、ふとしたきっかけで前世や記憶が甦ります。霞乃江に近づくにつれて、前世のことを色々と思い出し始め、「私が昔から守りたかったのは、雪ではない」という本能レベルの考えから逃れられなくなります。本人も雪も、そんな事情は知る由もありません。

 

紗柄と雪は(とくに雪→紗柄)確かに惹かれあってはいますが、このままくっつくことは無いのでしょうか…?

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