雑記や創作状況など。
<< 【各話解説(ネタバレ有)】「凍える夢」第十七話 | main | 「凍える夢」更新スケジュール >>
【各話解説(ネタバレ有)】「凍える夢」第十八話

【第十八話「純愛」】

・晟凱の最期

王や重臣たち、氷姫や火澄と、地影の生贄になりそうな人をみんな殺し、紗柄や雪を追い出して、晟凱は用済みになりました。

そもそも晟凱を焚き付けて謀反を起こさせたのは、晟凱の野望であった王位継承を実現させかけて、寸前で殺すという、一番酷な「復讐」を遂げる目的もありました。やはり霞乃江は、自分を虐げてきた義父を心底憎んでいたのです。

 

十歳に満たないころから虐待されてきた霞乃江ですが、ある時から、同衾する度に黒の気を移し始めました。

金色や偽王では黒神がやってたやつですね。霞乃江にとっての得意技なんですが、晟凱に対しては丁度いい頃合いに死ぬよう調整してたみたいです。

ちなみにこの先出てきますが、炬に対してもこれをやってます。こちらは致死量ではないですが。

 

・晟凱の純愛

今回のサブタイトルには、晟凱と霞乃江のそれぞれの純愛の意味を込めてます。

まずは晟凱→霞乃江。晟凱は生粋のサディストで、気に入った美女を痛めつける性癖がありました。霞乃江も、最初はその犠牲者に過ぎなかったのですが、妖王に調教手解きされて、晟凱を誘惑してやがて心酔させてしまいました。

たくさん囲っていた女たちも手放して、霞乃江だけを愛妾のように扱っていました。途中で自分の実の娘ではないと気付いてますから、そこからは完全に恋人扱いです。

最後、霞乃江の正体を知り、霞乃江のせいで死んでいくときも、(晟凱を殺せて)嬉しげな彼女を見て、幸せな気分に浸っています。好きな人の幸せそうな姿を眺めながら死ねるなんて、最高に素敵ですよね、というわけです。

晟凱は、確かに霞乃江を愛していたのです。←ここポイント

 

・霞乃江の純愛

むろん、黒神への愛情です。

主を愛しているからこそ、晟凱に何をされても凛として誇り高くいられる。彼女の気高さはこの想いが作り出しています。

最後の「後は貴方をお迎えするだけ」ですが、俗世でやりたかったこと(氷姫への逆恨み→報復、晟凱への報復)をすべて終えたということを表しています。来るところまで来てしまった…という霞乃江の覚悟を示唆しています。

| 「凍える夢」について | comments(0) |