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【各話解説(ネタバレ有)】「偽王の骸」第二十四話

■第二十四話「純なる涙」

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確か10月くらいに書いていた話なのですが、書きながらすごーく気分が沈んでいった部分だったと記憶しています(/_;)

いくつか表現にこめた狙いがありますので、思いつくままに書きます。

 

●この話で樹莉がとる行動のきっかけは、21話「妄執」で瑠璃に投げかけられた言葉です。

瑠璃の言葉で、復活した荐夕(?)に愛されていないと自覚させられた樹莉は、「じゃあどうやったら愛してもらえるの?」と瑠璃に問い、瑠璃が「自分で答えを見付けろ」というのですが、その答えとなるのが今回の行動です。

「貴方の心に留めてもらうために、私は貴方のために犠牲になるわ」という心理です。

普通の心理状態なら、ここまで極端な行動を取れないと思うのですが、書かれている通り、樹莉は極限状態まで来てます。麗蘭の読み通りで、一連の悪事にはすべて罪悪感を持ちながらも自制できずにやらかしてしまった状況です。自分では「死ななきゃ止まらない」というところまで追いつめられていたのでしょう。

この行動が、のちのち瑠璃の選択にも影響してきますので、重要ポイントです。

 

●樹莉が黒い剣(正体は次回出てきますが、前作から読んでいる方はもうお分かりですね?)を呼び出した時、魁斗は彼女の行動をいち早く読みますが、かつて自分を想いすぎた余り命を投げ出した紅燐を見ていたからこそ、一目で察したのです。たぶん、樹莉の目に紅燐と通じるものがあったんだと思います。細かい表現ではありますが、そういう意図から魁斗に先に気付かせています。

 

●樹莉に「そなたと私は同じ」と言い切る麗蘭についてですが、確かに樹莉からすれば「貴女に私の何がわかるの?」という心境ですよね。

麗蘭のような恵まれた輝いてる女の子って、たまにとんでもない「知ったような口をきく」ことがありますよね。

本人からすれば、「自分も魁斗が好き、樹莉も荐夕が好き」という意味で同じと言っているだけであり、だからこそ純粋に救いたい気持ちでいっぱいなのですが、

実際には両想いと片想いですし、ここにくるまでに樹莉はどん底まで落ちているわけです。年齢はさほど変わりませんが、いろんな男と遊んで(そのたびに自分を傷つけて)男女関係のいろんな汚さを見てしまっている樹莉の気持ちなんて、初心な麗蘭には理解できるはずもないのです。

ゆえに樹莉ははじめ反発するのですが、麗蘭がなんの悪気もなくまっすぐな気持ちでそう言っていることもわかっている。そして、以前の自分と近いものを感じている。

だから「貴女みたいに素直でまっすぐな人は嫌いじゃない」と言っているのです。樹莉は狂いかけてますがやっぱり大人で、本当は気持ちの優しい女の子なのです。そういう部分を表したくて入れた表現でした。

 

●最後の方、麗蘭が思い出しかけた「記憶」について。前作で前世の記憶がよみがえるシーンがいくつかありましたが、これもその一つです。

ここででてきた「薄群青色の髪の美女」とその恋人が誰かは、シリーズ最大の秘密なので、最後まで秘密です(*´ω`*)

今作のラストで、ラスボスが重大なネタバレをするあたりででてくるかもしれませんので、

「瑠璃の言葉がきっかけで樹莉が自殺(未遂?)し、それをみた麗蘭が前世の記憶を思い出す」という流れだけ覚えておいていただけるとありがたいです。

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